「朝起きると首が痛いんです。」
「やっぱり枕が合っていないのでしょうか?」
患者さんからよく受ける質問のひとつです。
首や肩の不調が続くと、「自分に合う枕を探さなければ」と考える方は少なくありません。
実際、これまでに何個も枕を買い替えたという方にもよくお会いします。
しかし、少し意外に聞こえるかもしれませんが、
首の痛みの原因が、必ずしも枕とは限りません。
もちろん、極端に合わない枕で寝ていれば負担になることもあります。
ただ、多くの場合は枕そのものよりも、
首の状態が悪くなっていること
の方が大きな問題です。
ここで言う「状態が悪い」とは、
首が硬くなっているということです。
本来、首はとても柔軟な部分です。
少しくらい寝る姿勢が変わっても、自然に対応できるだけのしなやかさを持っています。
小さな子どもが、どんな姿勢でも気持ちよさそうに眠っている姿を見たことはありませんか?
もちろん大人がそこまで柔らかくなる必要はありませんが、本来の首は環境に合わせて動けるものなのです。
ところが首が硬くなると、少しの角度の違いにも敏感になります。
すると、
「この枕は高すぎる」
「今度は低すぎる」
「もう少し柔らかい方がいいかも」
と、枕選びが終わらなくなってしまいます。
そして高価な枕を次々と試しても、なかなか満足できません。
なぜなら、本当の問題は枕ではなく首の柔軟性だからです。
硬くなった首は、実は寝ている間だけでなく、日中も常に負担を抱えています。
じっとしているだけでも疲れやすく、肩こりや頭の重さにつながることもあります。
だからこそ、枕選びだけに頼るのではなく、
「首そのものを良い状態にしていくこと」
も同時に考えていただきたいのです。
枕選びはもちろん大切です。
でも、それ以上に大切なのは、どんな枕でもある程度対応できる柔軟な首を取り戻すこと。
そうなれば枕に振り回されることも少なくなり、朝の目覚めもずっと楽になります。
もし長年枕選びに悩んでいるなら、枕だけでなく、ご自身の首の状態にも目を向けてみてください。
意外なところに、本当の原因が隠れているかもしれません。
